SGめっきボルト
1.開発の経緯
Al-Zn合金めっきは開発当初に比べて多くの商品で採用されるようになりましたが、ボルトについてはめっき工法が確立されていない為に量産ができる合金めっきボルトは販売されておりません。
当社のAl-Zn合金めっきであるSGめっきは、M8~大口径のボルトまで量産化できるめっき工法の開発に成功しました。
(安定した浴管理によるめっき工法で作り上げたSGめっきボルトは、一般の溶融亜鉛めっきボルトに比較して優れた耐蝕性をもっています。)
2.SGめっきの品質特性
近年、塩害による腐蝕が著しく、その対策が急がれます。 当社で開発したSGめっき〈ZAM®(日新製鋼株式会社)、スーパーダイマ®(新日鉄住金株式会社)、KOBEMAG®(株式会社神戸製鋼所)と 同一成分の溶融Zn-Al-Mg合金めっき〉は塩害地域における表面処理としては 最適なものと確信しています。
SGめっきの耐蝕機構
SGめっき層に含有されるAlとMgの効果により、時間の経過とともに緻密な保護被膜が形成され、これがめっき層の腐蝕の進行を抑制し、優れた耐蝕性を発揮します。
試験前 | 200時間 | 400時間 | 700時間 | 1000時間 | 1300時間 | 2000時間 | 3000時間 | |
SGめっき (36μ) |
白錆発生 |
白錆は徐々に拡大しているが、赤錆の発生は全く見られない。 |
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溶融亜鉛 めっき 460℃ (77μ) |
白錆が徐々に広がるとともに、黄色の変色も見られる |
黄色の変色部分が赤みを帯びてきている |
赤みを帯びてきているとともに、一部に赤錆も見られる |
赤錆が徐々に広がっている。 |
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溶融亜鉛 めっき 500℃ (50μ) |
白錆が徐々に広がるとともに、黄色の変色も見られる |
赤錆発生 |
赤錆で全体的に覆われてきている |
※高温めっき品は付着量が少なく、400Hrで赤錆が発生し、塩害環境部材には適さない。
※SGめっき品は付着量(36μ)が少なくても、3000Hr での赤錆の発生はなく、既にSGめっきが採用されているJR、NEXCO関係部材の接合材に適している。
SGめっきの工程
溶融亜鉛めっきの工程
二浴の浴組成管理範囲
化学成分(%) | ||||
Al | Mg | Pb | Cd | Zn |
4~6 | 0.8~1.5 | 0.01以下 | 0.01以下 | 残部 |
(Pb、Cdなどの環境負荷物質をほとんど含まない。)
SGめっきの特性
一般的な溶融亜鉛めっき | SGめっきボルト | ||
付着量 (μ) | 49〜77 | 36 | |
表面硬度 (HMv) | 60 | 122 |
3.各種ボルト紹介
・一般ボルト
a)六角ボルト、ナット、平ワッシャー、スプリングワッシャー
b)Uボルト、ナット、平ワッシャー、スプリングワッシャー
c)その他のボルト(アンカーボルト)
d)その他のボルト
高耐食溶融めっき鋼板 ZAM用選定ボルト PDFをダウンロード (782KB)
スーパーダイマ用 選定ボルト PDFをダウンロード (321KB)
・大臣認定高力ボルト
神鋼SGめっき 高力ボルト PDFをダウンロード (3.19MB)
・委託加工ボルト
電力向けボルト
電力向けボルト
アンカーボルト