アルマイト
アルマイト(陽極酸化処理)とは、アルミニウムを陽極で電解処理して人工的に酸化皮膜を生成させ、その耐食性・耐磨耗性を向上させる表面処理です。
アルミニウムは、自然に作られる酸化皮膜で保護されているので、一般的に錆びにくいと言えますが、傷つきやすく、環境の変化にも弱い金属です。この酸化皮膜を人工的に厚く(2~50μm程度)するのがアルマイト処理であり、アルミニウムの特性を活かした最も代表的な表面処理であります。
アルマイト処理による効果
1. 耐食性の向上
2. 耐磨耗性の向上
3. 吸着性があり、着色が可能(染色アルマイト)
4. 硬度性の向上(硬質アルマイト)
5. クロムフリーで環境に優しい
KOWA製アルマイトの特長
大物から小物まで処理が可能
可能なサイズ: W500×D1,500×L5,500
大きな処理槽を持つとともにその治具製作のノウハウにより、品物のサイズを問わず処理が可能です。
- 取扱例
- 携帯電話のヒンジソケット(直径5mm未満)、平板(1,525×3,050)、型材(5,500)
長尺品の黒アルマイトが可能
可能なサイズ:W500×D500×L5,500
黒アルマイトでは東海地区最長の槽を有しています。
硬質アルマイト処理が可能
可能なサイズ:W400×D1,400×L1,800
特に耐食性、耐磨耗性を強化するもので、アルミニウム材質により自然発色する。
上塗り塗装までの一貫処理が可能
同工場内にて各種溶剤塗装を行っていますので、アルマイト+塗装という複合皮膜を工場内にて一貫して処理することが可能です。
※色はご相談ください。
短納期品、複雑形状品にも対応
弊社の治具製作の技術は40年に亘り引継がれ、様々な製品に対応して参りました。そのノウハウによる当社独自の多種多様な治具により、多様な製品に素早く対応することが可能です。
※複雑な形状の品物もご相談ください。
アルマイト処理工程
主なアルミニウム合金のアルマイト処理性
JIS記号 | アルマイト処理の目的 | ||
---|---|---|---|
耐食性 | 染色性 | 耐摩耗性 | |
A1080 | A | A | A |
A1050 | A | A | A |
A1100 | A | A | A |
A2011 | C | C | C |
A2017 | C | C | C |
A2024 | C | C | C |
A3003 | A | B | A |
A3004 | A | B | A |
A4043 | B | B | B |
A5005 | A | A | A |
A5052 | A | A | A |
A5056 | A | A | A |
A5083 | A | A | A |
5N01 | A | A | A |
A6061 | A | A | A |
A6063 | A | A | A |
6N01 | A | A | A |
A7075 | B | B | B |
7N01 | B | B | D |
AC1B | C | C | C |
AC2A | C | D | C |
AC3A | B | D | D |
AC4B | C | D | C |
AC4C | B | D | C |
AC7A | A | A | A |
AC8A | C | D | C |
AC9A | C | D | C |
ADC1 | C | D | C |
ADC3 | B | D | B |
ADC5 | A | A | A |
ADC6 | A | B | A |
ADC10 | C | D | C |
ADC12 | C | D | C |
A | たいへん優れている | B | 優れている |
C | 可能 | D | 困難 |
主な取り扱い製品
大型プレス品
機械加工品
機械加工品
小物品
小物品
硬質アルマイト
硬質アルマイト
染色品
染色品